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燻製コラム ベーコンに似て非なるもの

近頃売っているベーコンやハムはなんだかおいしくない、とお嘆きの貴兄に。あなたは正しいです。

昔のベーコン、今のベーコン

漬け込み液

そういえば、ふと考えてみると、30年ほど前、子供の頃に食べていたベーコンは、今一般に市販のベーコンとはかなり違っていた気がします。肉々しく噛みごたえがあって、かなり脂っこくて、塩っ辛くて、とてもご飯によく合う味でした。

ところが、今のベーコンで、味気ない歯ごたえで水っぽく、肉っぽさが全く感じられないのです。しかも、じっくり焼いてみてもカリカリベーコンにすらなりゃしない。がっかりベーコンです。

そこで、調べてみて分かったのですが、近頃のベーコンは昔の製法とかなり違ってきているようなのです

水増しベーコンを区別せよ

現在のベーコンの製法は、ピックル液インジェクション法といって、多数の注射針がついた機械で塩漬液(ピックル液)を注入します。そうすることによって、短時間に均一な塩漬が出来るそうです。また、この方法の一番のメリットは、元の肉より多いベーコンが作ることが出来ることです。注入する塩漬液には、塩、砂糖などの調味料の他に、結着剤といって卵蛋白や大豆蛋白や乳蛋白などの、豚肉じゃないタンパク質が混ぜられています。これは、保水が目的です。なぜなら水分を多くため込むことにより、より重い、言い換えるとより多くのベーコンを作ることができるのです。こうすることにより、もとの原料肉より重い水増しされたベーコンができあがるのだそうです。

もう少しわかりやすくして欲しい

市販品の中には、水増しなどせず、きちんと作られているベーコンも有るでしょう。しかし、そういう製品は当然価格の面で高くなってしまいます。

このような水増しベーコンとちゃんと作ったベーコンはJAS規格で区別されています。特級や上級のJASマークのついたベーコンやハムであれば結着剤は使えないことになっています。しかしながら、このような事情はあまり知らないのではないでしょうか。JASマークによる判別だけではなく、もっとわかりやすく、例えばネーミング変えたらどうでしょう。例えば「普通のベーコン」と「混ぜ物ベーコン」とか。

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