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”発色剤”に隠された意外な役割とは

発色剤の役割は発色だけではないのです。

発色剤で起こる三つの変化

ベーコンやハムを作るときに、発色剤を添加することで、次の変化が起こります。

  1. 肉の赤色が鮮やかになります。
  2. 遊離アミノ酸が増加して旨味と風味が増します。
  3. ボツリヌス菌が繁殖できにくくなります。
発色剤と呼ばれている添加物は亜硝酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムの3つで、上記のような効果が期待されます。発色剤自身には色はなく、着色をするものでは有りません。

ところでこの発色剤という添加物ですが、「発色剤」という名前のおかげでとてもイメージの悪いものになっている気がします。おいしそうな色を装って、誘因効果のめだけに添加されているようでとても聞こえが悪いのです。

そんな発色剤ですが、上にもあるようにボツリヌス菌という致死率の高い細菌に対抗する最善の手段で、亜硝酸ナトリウムはボツリヌス菌の繁殖を非常に効果的に抑えてくれるのです。

例えば、発色剤を使っていない、無塩せきベーコンやハムのパッケージの裏面には、加熱して食べることが望ましい旨が必ず書いてあるはずです。これは、ボツリヌス菌が出す毒が熱に弱く、加熱することで無毒化することが出来るためです。発色剤の入っていない製品は、ボツリヌス菌に対する抗力を持たないので、念のため加熱してねと言う訳です。健康志向で無添加を選び、かえって危険にさらされるとはなんとも皮肉な結果です。

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